研究開発実績

MC-CK型同調システム

MC-CK型同調システムは、慣性質量ダンパー(D.M.ダンパー)と粘弾性ダンパーを組み合わせた制震システムです。本システムを用いて、建物の固有周期と同調させることができるため、建物の層間変形よりもダンパーの変形が増幅され、地震エネルギーを効率的に吸収することができる。また、本システムは、どの周期帯においても減衰効果が発揮するため、建物の変位だけではなく、加速度の応答低減にも有効である。

トグル制震装置

トグル制震装置は、2 本の鋼製トグル腕部材と1本のオイルダンパーがピン接合されるものを1基とする制震装置です。本装置は、「てこ(トグル)機構」により地震時に変形する建物の層間変形の約2倍をダンパーに増幅変形させることで、地震エネルギーを効率的に吸収する制震システムです。
トグル制震装置には、1層間に配置する「単層型」と2 層間に配置する「複層型」のタイプがあります。「複層型」の場合は、「単層型」と比較して、オイルダンパーのエネルギー吸収効率を約4倍とすることが可能です。また、慣性質量効果を有するD.M.ダンパーを用いることで、更に効率的に制震効果が発揮できます。

パンタグラフ型制震装置

パンタグラフ型制震装置は、トグル機構を用いたパンタグラフ部とD.M.ダンパーを組み合わせた実用性の高い制震装置です。地震等の揺れに対する主柱軸方向の変形をダンパー軸方向に増幅し、効率的に振動エネルギーが吸収できる。また、D.M.ダンパーの回転慣性力と粘性体の抵抗力を利用することで、通常のオイルダンパーよりも高い制震性能が発揮できる。