05 CURRICULUMカリキュラムについて
日本大学理工学部建築学科のカリキュラムについてご紹介します。
大学、さらには大学院での学びを通じて、より高度で専門的な知識・応用力が習得できるだけでなく、将来への可能性が広がります。

- 大学カリキュラム
- 大学院カリキュラム
大学カリキュラム
「日本大学教育憲章」が反映された建築学科のカリキュラムは、
「全学共通教育科目」「教養教育科目」、「基礎教育科目」、「専門教育科目」の大きく4分野に分かれています。
日本大学の全学で共通教育科目として「自主創造の基礎」が設置されています。
多様化した社会を生きるための経済・法津・言語等の学修を目的として、人文、社会分野及び初修外国語の授業科目が設置されている【多文化と社会の理解】、身体の健康・表象、心理の分野の学修を目的に、スポーツ分野及び心理学分野の授業科目が設置されている【心と身体の表現】、科学と人間の繋がりにおける倫理・歴史・知的財産等の学修を目的に、科学技術分野の授業科目が設置されている【科学・技術のリテラシー】に細分されています。
理工系分野で国際的に活躍するためのコミュニケーション力・論理的説明力・表現力等の学修を目的として、英語の授業科目が設置されている【グローバル・スキル分野】、理工系分野の専門教育科目を理解するための基礎科学の学修を目的として、数学系、物理学系、化学系の授業科目が設置されている【基礎科学分野】に分かれます。
建築に関する専門教育の領域・分野として、【基礎】、【設計】、【計画・法規】、【環境工学・設備】、【構造力学・構造設計】、【材料・構法・生産】、【実験】、【総合・実践】の8つに分かれます。1、2年次は幅広い領域の必修科目を中心に修得し、3、4年次は、より専門的な内容を選択して履修できるように構成されています。
学びのステップ
建築をつくる上で必要な専門的な視点や、建築の歴史、都市の成り立ちなど、建築学の概要について学びます。

- 建築基礎実験
- つくりながら建築構造の基礎知識を体得する科目で、少人数のグループで実験やプレゼンテーションを行います。自らの手で製作した模型におもりを乗せて破壊させたり、模型を振動台に乗せて揺らしたりして、その挙動を検証します。

- デザイン基礎Ⅱ
- デザイン基礎Ⅱでは、模型や手描きの他に、3DCADを取り入れ、モデリングやプログラミングの基礎的な知識を修得し、コンピュータを使った造形を学習します。最後に、小空間のデザインを実践し、初めての全体講評会を行います。
幅広い専門分野の基礎を学び、人と環境との関わり、建築の機能性・快適性・創造性などを理解していきます。

- 建築設計Ⅰ
- 住宅や地域施設など、身近な建築の設計課題に取り組みます。先行事例や敷地の分析、また単位空間や必要な寸法、新たなプログラムの立案など、様々な案件を統合しながら、建築をつくりあげていくプロセスを学習していきます。

- 建築史Ⅱ
- 建築は「時代を映し出す鏡」ともいわれます。私たちが暮らす都市、「近代」を支えてきた建築の成り立ちを解説します。建築を大きく前進させる力、時代や社会状況との関わりの中で建築を見つめ、未来の姿を思いながら建築を学んでいきます。
3年後期には研究室に配属して専門分野に分かれます。また、建築学キャリアデザインにより、将来の進路の理解を深めます。

- 建築実験Ⅳ
- 建築物の内部環境は、空間、電気、給排水衛生設備などの建築設備の力が必要不可欠です。授業では、実際の空調設備に触れ、風量や圧力の測定を通して、普段は目立たない縁の下の力持ちの建築設備の理解を深め、室内空間を快適にする方法を考えます。

- デザインワークショップ
- 短期間に集中してアイデア(構想・コンセプト)をまとめ、表現するプロセスを学びます。グループでコミュニケーションの取り方、共同作業の進め方などのプロセスを修得し、図面や模型で表現していきます。
4年間の学修の集大成となる卒業研究/卒業設計で、学生自身が研究(設計)テーマを設定し、フィールドワークや調査、実験などを通じて、建築や社会への提案や課題解決となる成果をまとめていきます。また、建築学総合演習(卒業達成度試験)により、一級建築士試験合格の実力がついているかを確認していきます。

- 卒業研究
- 4年間の集大成となる卒業研究は、研究室に所属し、研究活動を行います。文献調査やフィールドワーク、実験を行って、教員からの専門的な指導を受けながらそれらの成果を卒業論文にしてまとめ、発表します。

- 卒業設計
- 4年間の集大成となる卒業設計は、研究室に所属し、テーマを選択し、建築の提案としてまとめます。選択した課題を解決するために建築でどう提案するのか、卒業設計としてまとめ、卒業設計発表会で発表・講評を行います。
- 自主創造の基礎
- 【多文化と社会の解】
- 人文、社会分野及び初修外国語
- 【心と身体の表現】
- スポーツ分野及び心理学分野
- 【科学・技術のリテラシー】
- 科学技術分野
- 【グローバル・スキル分野】
- 英語の授業科目
- 【基礎科学分野】
- 数学系、物理学系、化学系
- 【基礎】
- 建築学インセンティブ
- 【設計】
- デザイン基礎Ⅰ、建築設計Ⅰ、etc
- 【計画・法規】
- 建築計画Ⅰ、建築史Ⅰ、建築法規、都市計画Ⅰ、etc
- 【環境工学・設備】
- 環境工学Ⅰ、建築設備Ⅰ、etc
- 【構造力学・構造設計】
- 構造力学Ⅰ、応用力学Ⅰ、鋼構造、鉄筋コンクリート構造、etc
- 【材料・構法・生産】
- 建築材料Ⅰ、建築施工、etc
- 【実験】
- 建築実験Ⅰ~Ⅳ
- 【総合・実践】
- 建築学キャリアデザイン、建築学総合演習、卒業研究・設計、etc
4年間の主なカリキュラム
1年 | 2年 | 3年 | 4年 | ||||||
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前期 | 後期 | 前期 | 後期 | 前期 | 後期 | 前期 | 後期 | ||
科目名 | 科目名 | 科目名 | 科目名 | 科目名 | 科目名 | 科目名 | 科目名 | ||
全学共通 教育科目 |
学びの技法 |
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教養 教育科目 |
多文化と 社会の理解 |
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心と体の表現 |
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科学・技術の リテラシー |
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総合ゼミ |
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基礎 教育科目 |
基礎科学分野 数学系 |
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基礎科学分野 物理学系 |
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基礎科学分野 化学系 |
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グローバル スキル分野 |
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専門 教育科目 |
基礎 |
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設計 |
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計画・法規 |
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環境工学・ 設備 |
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構造力学・ 構造設計 |
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材料・構法・ 生産 |
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実験 |
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総合・実践 |
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* ◎印は、必修科目を示す。
大学院カリキュラム
建築学専攻は、多彩な教授陣を擁し、その研究テーマは技術・工学的研究、都市・社会学的研究から、造形・芸術分野、歴史・建築保存学分野にまで及んでいます。
建築学に関する専門的知識・応用力を修得するため、建築学の最先端と結びついた講義を受けると共に、各教員の指導のもとで各自のテーマに沿って研究を実施し、論文・設計をまとめます。
博士後期課程は、さらに先進的な研究を深く進めるための研究者及び高度な技術者育成を目指しています。実務経験があり、専業を持つ社会人を積極的に受け入れています。
博士前期課程に2年以上在学して、「特別研究」6単位を含めて30単位以上を修得。修了すると、「修士(工学)」の学位が授与されます※。
※学部の卒業では「学士」の学位が、博士後期課程を修了すると「博士」の学位が授与されます。
- ・専門性の高いユニークな授業が増えます。
- ・他専攻の授業科目も10単位まで単位数に算入します。
- ・大学院進学予定者は、4年次※に科目等履修生として、専攻の指定した科目について10単位まで単位を取得できます。
※4月または9月に科目等履修生の入学手続きが必要です。
博士前期課程の
特徴のある科目例
- 講師(客員教授):
- 小泉 雅生
建設から運営、そして回収や廃棄に至る全プロセスに対する責任ある建築デザインのあり方について考える。
- 講師:
- 藤谷 真人
空気調和設備、給排水衛生設備などの建築設備設計に関する実務的フローのポイントを講義する。
- 講師:
- 宮下 正人、山我 信秀
構造計画の概要を講義した後、学生の専門分野に応じてケーススタディの対象を設定し、構造設計図書を完成させる演習を行う。
- 講師:
- 横瀬 辰男、中川路 勇、島村 高平
実在の集合住宅やオフィスなどを取り上げ、構造計画に関わる演習問題を通じて構造設計につなげる技術や施工プロセスを習得する。
- 講師:
- 山中 新太郎 他
実践的なプロジェクトや調査・研究などに関連する課題に対して、学生自らが課題を設定し、調査・設計・実験などを企画・実行する。
大学院教員と特別研究
- ・博士前期課程では、特別研究の指導教員のもとで、修士論文または特定の課題の研究成果(修士設計)に取り組みます。
- ・特別研究の指導教員以外の研究室でも、特別研究の指導教員のもとで、研究室の先生から直接指導を受けることができます。
博士前期課程の
主なカリキュラム
学習・教育 目標 |
科目群 | 特別研究 |
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* ◎印は、必修科目を示す。
* 建築学インターンシップは卒業単位に含まない。