スタッフ・研究室
構造をテーマとする研究室
材料施工研究室
駿河台校舎タワー・スコラ S901室
施工の観点からコンクリートを考える
研究室の活動内容
安全でかつ快適な建築を造るためには、建築材料の性質や特徴を十分に理解することが極めて重要となります。当研究室は、建築材料の中でも特にコンクリートを主な対象として、材料の物性だけに留まることなく、その施工方法までも検討しています。コンクリートは、建築材料の中でも自分たちで作ることができる(調合から練混ぜ、成形まで)唯一の材料であるため、研究が盛んに行われている材料です。特に、材料開発や施工管理を目指す学生にとって必要不可欠なテーマといえます。
研究テーマ
1.コンクリートの診断技術に関する事項
- 高強度コンクリートのコア採取方法に関する研究
- 仕上材の異なるコンクリートの中性化速度に関する研究
2.コンクリートの施工性改善に関する事項
- コンクリートポンプ工法における管内圧力とコンクリートの品質変化に関する研究
- 在来型枠工法の簡易設計方法に関する研究
- 施工性を考慮した高強度コンクリートの調合に関する研究
3.コンクリートの表面性状に関する事項
- 打放しコンクリート仕上げの品質に関する研究
- 型枠を転用したコンクリート表面の品質に関する研究
その他、コンクリートに関する研究以外もテーマとすることがあります。
- あと施工アンカーの引抜き耐力に関する研究
- 建築物の解体方法に関する研究
研究・実績の紹介
国土交通省から補助金を受けて実施した「建築基準整備促進事業」では、当研究室と他大学およびゼネコン数社と協力し、型枠作製、コンクリートの打込み、各種試験を学生たちが主体となって実験を行いました。この研究成果が基となり、国土交通省告示が改正されました。
最近の研究論文
- 中田善久、斉藤丈士、西祐宜:高性能AE減水剤を用いて流動化させた高強度コンクリートの基礎的性状に関する一考察、日本建築学会構造系論文集、第762巻、pp.1021-1031、2019.08
- 梶田秀幸、中田善久、桝田佳寛、笹倉博行:傾斜フロー試験器の流動部分における終端付近の流動先端速度から求めたレオロジー定数に関する一考察、日本建築学会構造系論文集、第761巻、pp.905-915、2019.07
- 宮田敦典、中田善久、大塚秀三:コンクリートポンプ工法におけるコンクリートの調合条件ごとの管内圧力損失に関する一考察、日本建築学会構造系論文集、第751巻、pp.1217-1227、2018.09
- 中田善久、斉藤丈士、梶田秀幸、大塚秀三、春山信人:同一水セメント比における細骨材率の変化が高強度コンクリートの性質に及ぼす影響の一考察、日本建築学会構造系論文集、第748巻、pp.751-761、2018.06
- 中田善久、斉藤丈士、梶田秀幸、大塚秀三、春山信人:単位水量の変化が単位粗骨材かさ容積を一定とした高強度コンクリートの性質に及ぼす影響の一考察、日本建築学会構造系論文集、第738巻、pp.1145-1154、2017.08
学外活動実績
日本建築学会:鋼管充填コンクリート指針作成小委員会 主査
日本コンクリート工学会:コンクリート圧送工法指針原案作成委員会 委員長 他多数
中田 善久
博士(工学)
1965年、東京都目黒区生まれ。日本大学高等学校卒業。1988年、日本大学生産工学部建築工学科卒業。1990年、日本大学大学院生産工学研究科博士前期課程建築工学専攻修了。1990〜2000年、西松建設(株)2001〜2005年、ものつくり大学建設技能工芸学科。2007年〜、日本大学理工学部建築学科准教授。2011年〜、日本大学理工学部建築学科教授。
一瀬 賢一
博士(工学)/一級建築士/技術士(建設部門)
1956年、愛知県名古屋市生まれ。愛知県立明和高等学校卒業。1980年、名古屋工業大学工学部建築学科卒業。1982年、名古屋工業大学大学院工学研究科建築学専攻修了。1982~2021年、(株)大林組 。2015~2020年、日本大学理工学部非常勤講師。2021年~、日本大学理工学部建築学科 特任教授。
宮田 敦典
博士(工学)
1989年、埼玉県生まれ。埼玉県立坂戸高等学校卒業。2012年、日本大学理工学部建築学科卒業。2014年、日本大学大学院理工学研究科博士前期課程建築学専攻修了。2014年~、日本大学理工学部建築学科。