オンラインの画面越しに記念撮影
建築学科・高大連携チームでは,SHUNKEN WEBを通じて,建築学科における小学生や中学生からの依頼も含めた高大連携活動事例について紹介していきたいと思います。今回は,愛知教育大学附属名古屋中学校の2年生との中大連携について紹介します。
中学生から届いた質問の内容に驚く
10月上旬,担任の先生を通じて建築学科に1通のメールが届きました。そこには,中学2年生から建築に関する以下のような質問が書かれていました。
① 建築物の設計で耐震構造を使用するにあたって特にどのようなことを重要と考えているか。
② 建築物の寿命を延ばす設計をするにあたって、特にどのような部分に気をつけることが重要と考えているか。
③ 建築物の外観と耐震や寿命などの安全性を両立させるために、特にどのようなことが重要と考えているか。
学校祭における探究テーマ「芸術と建築」について調べる中で,これらの疑問を抱き,本学に問い合わせてくれたようです。これらの質問は建築学において本質的であり,中学生からとてもレベルの高い質問が届いたことに大変驚きました。そして,大学院の授業で少し近い内容の話をしていることもあり,高大連携チームのメンバーである田嶋が対応を担当させていただくことにしました。
中学生たちの熱心さに感心する
中学生と専門的な内容についてコミュニケーションをとるために,まずは,質問に対する回答資料を作成し,担任の先生を通じて生徒に届けていただきました。回答資料を作成するにあたっては,具体的な建物や近年の報道を取り上げ,中学生たちがさらに調べたり,考えたりできるようにしました。
後日,私の研究室と中学校の教室をオンラインでつなぎ,生徒の皆さんとミーティングを行いました。生徒の皆さんがとても熱心で,回答資料の内容について積極的に質問をしてくれたため,50分の授業時間が終わるまで活発な質疑応答が続きました。熱心な生徒の皆さんとのやり取りは,私自身にとっても楽しく,貴重な時間となりました。
オンラインで質疑応答している様子
後日談
学校祭を終えられた後,探究テーマの内容の発表が上手にできたとのご報告とともに,生徒からお礼の言葉もいただきました。その中で「もっと建築について知りたい!と思うことができました。」という言葉がありました。これは我々にとって一番うれしい言葉です。ぜひ,“建築沼”にハマって欲しいと思います。
※
高大連携チームでは,建築に興味のある小・中・高校の生徒の皆さんを応援したいと考えています。例えば,探究学習において「建築」をテーマにしたいけれども,身近に相談できる相手がいない場合など,可能な範囲でお手伝いしたいと思います。ご興味ある先生がおられましたら,建築学科までご相談ください。
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教員:田嶋 和樹
1977年、茨城県稲敷郡美浦村出身。土浦日本大学高等学校卒業/1999年、日本大学理工学部建築学科卒業/2004年、日本大学大学院理工学研究科博士後期課程修了/2004年、日本大学理工学部建築学科