今回のSHUNKEN WEBは、建築学科の中田善久教授が2020年日本建築学会賞を受賞された際に行ったインタビュー(『駿建』2021年1月号に掲載)の再掲記事となります。同学科の山中新太郎教授がインタビュアーとなり、受賞に至る経緯と受賞された論文のタイトルでもある「高強度コンクリートの品質に影響を及ぼす調合および施工要因の評価に関する一連の研究」に対する想い…
集落調査~建築の設計~地域のデザイン 最初に海外の集落調査に行ったのは、インドネシアでした。バリ島、スン バ島、サブ島、イリアン ・ ジャヤ、チモール島、カリマンタン島など、伝統的な集落を2ヶ月にわたって調査しました。赤道直下の照リつける太陽のもとで、夢中になって住宅の因面や集落の配置図を描いていました。ちょうどM2になる24歳の春でした。その頃、私は日大理…
永く関われるランドスケープだからこそ得られる喜び 私は建築境デザインの大学に進みました。今言えるのは、建築デザインだけで世の中ができ学科で建築を勉強はしましたが、大学卒業後、植物の勉強がしたくて造園環境デザインの大学に進みました。今言えるのは、建築デザインだけで世の中ができ上がっているわけではない!ということ。あの建築物を見たいと思って出かけて行けば、目に最…
時代と共に変わっていく様式と受け継がれていく様式 ケニアのとある農村部。干ばつの厳しい地域で貧困度が高く、いわゆる士と木の枝で 建設した伝統 「風」の家屋が残っています。伝統建築は、「ヴァナキュラー建築」や 「建築家なしの建築」などと形容され語られてきました。 「伝統」を見極めることはとても難しいことです。ケニアの農村部がある奥まった地域でも、キリスト教布教…
海外研修旅行レポート From SHUNKEN 2019 Jan. vol.46 no.4 各時代を代表する名建築をなぞりながら、ヨーロッパ全土を駆け抜ける旅。大川先生の先導のもと、脈々と続くヨーロッパ建築史の大いなる川に身を委ね、身を以てその体系を学んだ24日間であった。語りたいことは山ほどあるが、旅に一貫してあった「文脈」という視点を中心に振り返りたい。…
海外研修旅行レポート From SHUNKEN 2019 Jan. vol.46 no.4 青く乾燥した空の下、勧誘の声、車の音、観光客の視線、あまい匂いが五感を刺激する。しかし、町中に佇む教会には、暗がりの静けさがあり、一歩入ると異世界だった。中でもシュテファン教会の高く天まで伸びるシャフトから、リブがあらゆる方向に延びていく様子は、枝分かれする木々のよう…