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材料施工研究室の宮田敦典先生(理工助教)が考える”建築の面白さ”
by SHUNKEN編集部

職人さんの建築愛の一助になりたい!

街中でコンクリー トポンプ車を見かけると自然と目で追ってしまいます。恐らく、車好きの人が、重低音を響かせて走るポルシェやフェラーリに目を奪われるような感覚だと思います。あまりジロジロ見ていると変な人だと思われるので、通リ過ぎるときに横目で見ています。「どこのポンプだろう?」「このポンプ車キレイだな」いつの間にかこんな風に考えるようになってしまいました。軽度のオタクかもしれません。

コンクリートポンプ車。 一度はどこかで見たことがあるのではないだろうか。 会社によってカラ ーが異なる。

 

大学院に進学し、建築の施工に関するテーマとして、生コンを現場内で運搬するコンクリートポンプの研究をはじめました。もちろん、研究テーマは、コンクリートポンプのマシン自体 がテーマではなく、よリ安全に、円滑に工事をするためにはどうすれば良いか、という施工がテーマです。しかし、当時、コンクリー トポンプに関する知識がほとんどなかったので、このときから街中で見かけるコンクリー トポンプ車を気にするようになりました。

ありがたいことに、現場で働くコンクリー トボンプの専門工事業者、いわゆる職人さんとお話しする機会が多くあります。職人さんは、生コンが悪いだの、砂利が悪いだの、飲み会の席でよく愚痴を言います。ただ、よくよく聞いてみると、そのほとんどがよリ良いコンクリー ト構造物をつくりたいという思いだということに気付きました。机の上で、文献を読み漁り、パソコンをいじっている僕らや、現場で工事を指揮する現場監督より、よっぽどコンクリー ト構造物の品質を良くしようと考えていることを痛感させられます。建築は、こうした職人さんによって施工されています。自分が取り組んでいる研究が、いずれ、良質なコンクリー ト工事の一助となればと考えています。それには、まだまだわからないことがありすぎます。知りたいこと がたくさんあります。だから建築は面白い。

ディストリビュ ータ。施工性に優れているが、 適用事例はまだそれほど多くない。

ブーム式コンクリートポンプを用いたRC造建築物への打込み。

 

 

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