2024年9月5日(水)から7日(金)にかけて、理工学研究科博士前期課程建築学専攻1年の深津壮と都市計画研究室(泉山ゼミ)指導教員の泉山塁威准教授が、シンガポールでエリアマネジメントに関する研究調査を行いました。なお、今回の研究調査は、公益財団法人鹿島学術振興財団による一般研究助成の一貫として行いました。
シンガポールの特徴的な都市・建築
シンガポールの研究調査に合わせて、様々な地域や建築を見学してきました。多国籍国家であるシンガポールでは、チャイナタウンをはじめ様々な特徴を持つエリアが点在しているところが印象的で、日本発祥の店舗も積極的に取り入れられていました。
また、人気観光地のMarina Bay Sandsや公営住宅のThe Pinnacle @ Duxtonなど、シンガポールならではのダイナミックな都市開発には圧倒されました。
シンガポールのエリアマネジメント
シンガポールでは、2017年より「パイロットビジネス改善地区プログラム(PBID:Pilot Business Improvement District Programme)」という新しいエリアマネジメントの仕組みを導入しています。 「ビジネス改善地区(BID:Business Improvement District)」とは、特定の地域内の事業者や不動産所有者が資金を出し合い、地域の魅力向上や維持管理に向けたエリアマネジメントを行う仕組みです。シンガポールでは、BIDの導入に先駆け、そのパイロット版としてPBIDが試験的に取り組まれています。
我々は、このプログラムを推進する政府機関・URA(Urban Redevelopment Authority)や、実際に取り組む4地区のエリアマネジメント団体(Discover Tanjong Pagar、Raffeles Place Alliance、Singapore River One、Marina Central BID)に話を伺いました。各地区での具体的な取り組みやまちの変化について詳しく学ぶことができました。
今回の海外での研究調査は、新しい知見を得られたことはもちろん、日本では見られない文化や建築・都市を自分の目で見て確認する大変良い機会となりました。海外旅行ではなく、建築あるいは都市計画に関する研究の対象として海外諸国の都市を調査することで、より深くその国や都市を学ぶことができる点も海外調査の魅力です。
ぜひみなさんも機会がありましたら、海外調査へ行きましょう!
深津壮(日本大学大学院理工学研究科建築学専攻博士前期課程1年 都市計画研究室(泉山ゼミ))
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